
漫画が大好き、最新話を読むのを今か今かと心待ちにしている……。そういった方は今も昔も多いだろう。私が小さい頃は最新話を読めるのは漫画誌だけだったが、今はたくさんのアプリがあり、読み方も多様化している。
中でも「LINEマンガ」は出版社発のアプリではないため多くの作品を読めることで人気。ウェブトゥーンと呼ばれるスマートフォン向けの縦スクロール型デジタルコミックがいち早く導入され、今やアプリ内ランキングはウェブトゥーンが席巻している。
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Webtoonの発祥は韓国。全編フルカラー、音声やアニメーションがついた作品も登場するなど、独自に進化中だ。LINEマンガオリジナルのウェブトゥーンの中には『女神降臨』(yaongyi)など映像化された作品も。かく言う私もLINEマンガヘビーユーザー。どこでも読める、作品ごとに課金できるシステムでより多くの漫画に出会えるようになったと感じている。

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そんな「LINEマンガ」などを運営するLINE Digital Frontier株式会社が10月22日(木)、日本オリジナルコンテンツの開発・投資拡大のため、今後3年間で総額100億円規模の資金投入を実施することを発表。今回はその発表会の様子をレポートする。
投資の狙いは日本オリジナルコンテンツの創出と海外展開の強化。投資先は大きく3つの分野で「オリジナル作品の制作」「日本の制作スタジオ・出版社との共同制作」「個人クリエイターの発掘・支援」となる。
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発表会ではまず、代表取締役である金鎔秀(きむ・よんす)氏が登壇。「私たちは“ストーリーを通じて世界をより楽しくする”というミッションを掲げています。このミッションを達成するためのビジョンとして、『物語を持つすべてのクリエイター、すべての人々がその物語を簡単に共有し、その物語がより多くのユーザーに容易に届けられるようにする』というプラットフォームを目指しています」と同社の目標と展望が語られた。
続いて代表取締役社長・森啓氏が今回の日本のコンテンツ投資戦略のテーマは「JAPAN to GLOBAL」であると語った上で、施策の目玉となるふたつを説明。
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まずひとつめが今年9月から開始されているプロジェクト「Global Drop」。新作や人気連載を世界へ同時に届ける取り組みだ。アニメでは当たり前に行われている世界同時公開だが、漫画では翻訳の時間やコスト、流通経路の課題から困難が多かったとのこと。そこを解消するのが本プロジェクトとなる。「世界中の読者が同じタイミングで体験し語り合える環境を作るほか、海賊版対策においても非常に有効な手段であると考えています」と森氏は語った。
ふたつ目はWEBTOON Entertainmentの創作プラットフォーム「WEBTOON CANVAS」の2027年中の日本への導入。これまで英語、スペイン語など7言語で利用可能だった「WEBTOON CANVAS」は、日本語を含む8言語に対応することになる。希望した作品はAI翻訳を通して世界中の読者に展開。読者コメントもそれぞれの言語に翻訳され、読者同士の交流も可能になると森氏は述べた。「WEBTOON CANVAS」では、規定を満たしたクリエイターには広告収入などの収益還元も行われている。
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AI翻訳に対しては記者から質問があり、金氏が、「AI翻訳を適用するかどうかは、作家自身が自由に選択できる。行う場合も『翻訳』のみを実行するものであり、クリエイターの作品データをAIの学習素材として一切提供しない」と説明する場面が印象的だった。
他にも森氏は、パートナーシップの強化として株式会社ナンバーナインへの追加出資が決定したことを発表。新作『暗殺勇者の天星航路』は「Global Drop」を通じての全世界同時配信が決定している。さらに、さまざまなパートナー企業との日本発作品も順次世界同時配信を行う予定。また、ウェブトゥーンに限らず縦・横スクロール双方の制作や、他業種(映画・ドラマ・ゲームなど)でストーリーを作ってきた才能とのコラボレーションも推進するとした。
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最後に森氏は「制作した作品をグローバルへ届け、さらにアニメ・ゲーム・ドラマへと展開して作品価値とファンダムを最大化していきます。クリエイターの皆さんと共に漫画の未来を作っていきます」と述べ、「個人作家、出版社の皆様と共に協業し、素晴らしい作品が日本国内にとどまらず、世界へと羽ばたいていけるよう支援してまいります」と宣言した。
会見中、ふたりは「日本は世界最大の漫画市場」「最も才能あるクリエイターが集まっているのはここ日本」など日本のコンテンツ力への自信を強く強調。まだ誰も観たことのない日本の漫画が新たな場所から生まれ、世界に轟く日がすぐそこに来ていると感じさせられる発表会だった。
取材・文=原智香
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