トム・ブラウン布川ひろきのエッセイ連載「おもしろおかしくとんかつ駅伝」/第9回「竹原ピストル」
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現在のゆとりとの板挟みに耐えれなくなった。 あの頃の曲をあの頃の情熱で歌えなくなってしまった。
竹原ピストルさんが十数年前にやっていたグループ野狐禅の解散理由です。 野狐禅がすごい好きだった全く誰にも知られていない芸人の僕は衝撃的でした。
「ゆとりも少し出たらより楽に唄えるもんじゃないのかなぁ。」 あまり聞いたことのない解散理由で当時そんな風に思っていました。
野狐禅の曲を初めて聴いたのは「カモメ」という曲で 聴いたことのない熱い歌詞と情熱のある歌声、それとは逆の優しいメロディに一瞬でもってかれました。
野狐禅の中でも好きな曲で「東京紅葉」という曲があります。
「気でも違ったか己に往復ビンタ 秋でもないのに頬に赤い紅葉。」 という歌詞が好きすぎて札幌でのコンビニの夜勤バイト中に何度も何度も聴きました。 でも解散後に聴いた後に確かに思いました。 この熱量をご飯が食べれるようになってからやるのはなかなか大変なのだろう。 そりゃああの頃と同じ情熱で唄うのは難しい。 合ってるかはわからないけども尾崎豊が自由を手にした時に歌詞を書くことに苦悩したのと同じようなことなのだろうか。
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