ダ・ヴィンチWeb

※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2026年11月号からの転載です。



「泣けた」という感想をもらうたびに、早見さんは困惑したという。そもそも当人は、本を読んで泣くことがない。『アルプス席の母』も『ザ·ロイヤルファミリー』も、泣かせるつもりはまるでなかった。なのに「泣ける」と言われるのはなぜか。そもそも“泣ける小説”とは何なのか。『春までのセンセイ』は、そんな疑問からスタートした一冊だ。


「わからないからこそ、僕が考える“泣ける小説”を全力で書いてみようと思いました。そこで、まず思い浮かんだのが少女が頑張る物語。自分が女の子の父親になった頃から、少女がただ頑張る姿を見るだけでグッとくるようになっちゃって」


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