
雑談が得意な人を見ると、つい「どうしてそんなに次々と言葉が出てくるんだろう」と感心してしまう。ましてや自分にはさっぱりわからない話題で、堂々と会話を続けていたら、その引き出しの多さに驚かされるだろう。
だが、コミュニケーション能力が高い人は、意外とそこまで深くは考えていないのかもしれない。『働く!くよくよ犬』(ろふ/KADOKAWA)は、周囲に気を使いすぎて、何かと考え込んでしまう「イヌ」の日常を描いたほのぼのギャグ漫画。些細な出来事にあれこれ思い悩む姿に、つい自分を重ねてしまう人も多いだろう。
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ある日、休憩中のイヌが偶然出くわしたのは、別事業部の人。「お疲れ様です」と声をかけるものの、そこから先、何を話せばいいのかわからない。だが、そこへ後輩のネコくんが現れると、状況は一変。ネコくんはその人に「今日はこちらで打ち合わせですか?」と自然に話しかけ、小難しそうな話にも堂々とついていく。イヌは、ネコくんが営業力を上げるために日頃から勉強しているのだろうと感心する。なんて頼もしいのだろう。別事業部の人が去った後、思わずネコくんを「さっきはスゴかったよ。ムズカシイ話とかして…」と褒めるのだが……。
難しい話にもそつなく対応しているように見えたネコくん。その秘訣を知ったときには、「そういうことだったの?」と意表を突かれる。案外、会話上手に見える人も、そこまで深く考えずに話していることがあるのかもしれない。ネコくんを見習おうと真剣に考えていたイヌも含めて、フフッと笑ってしまうやりとりだ。
文=アサトーミナミ
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