
『女ふたりで暮らすの楽しい』(たこ/オーバーラップ)は、著者・たこ氏と、パートナー・たけ氏のふたり暮らしの様子を描いたコミックエッセイ。ふたりで過ごす毎日が楽しすぎて、ついには家まで購入する。好きなものに囲まれながら、自分たちらしい生活を心から満喫している日々が描かれている。
せっかちなたこさんに対して、たけちゃんはのんびり穏やかという、性格は正反対のふたり。しかし共通の趣味を持ち、家へのこだわりが同じというふたりは、一緒に暮らすことを選び、どちらかがどちらかに合わせるのではなく、ふたりそれぞれが心地よく過ごせる方法を探していく。やがて、ふたりはマイホームを購入することに。自分たちが好きなものを集め、好きなように飾り、誰かに決められたものではない「ふたりだけのルール」で暮らす。その家はまるで、大切なものを詰め込んだ宝箱だ。毎日がお泊まり会のような空間で、ふたりと猫は何気ない毎日を楽しんでいく。
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印象的なのは、ふたりが世間の「普通」に自分たちを無理に合わせようとしないところだ。どんな家に住むのか。誰と暮らすのか。どんな毎日を幸せだと思うのか。その答えは人それぞれでいい。ふたりが自分たちなりのルールを作り、好きなものに囲まれて楽しそうに暮らしている姿を見ていると、そんな当たり前のことを改めて考えさせられるだろう。
もちろんいくら仲良しだとしても、他人と暮らしていれば楽しいことばかりではない。意見が対立することやすれ違うこともある。そんなことも大切なコミュニケーションのひとつとして、一緒に食事して、笑って、好きなものを共有する時間を積み重ねていきながらふたりだけの「家」を作っていくのだ。
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幸せな暮らしに、決まった形はない。大切なのは、自分が好きな人と、好きなものに囲まれ、自分たちが心地よいと思える時間が過ごせることだ。本作は、そんなシンプルだが大切なことを、ふたりの日常を通して伝えてくれるだろう。
文=七井レコア
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