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ダクダデイラ 餅屋䖸/KADOKAWA


読むんじゃなかった。心の底から、そう思った。読めば読むほど感じるのは、本を握る指先から夥しい数の虫が這い上がってくるような、その虫がいつの間にか身体の中へ入り込み、体内をうじゃうじゃ這い回っているような感覚。一度想像してしまったらもうダメだった。気持ちが悪い。おぞましい。理解できない。それなのに、ページをめくる手が止められない。それどころか読み終えたあとも気になって、何度も何度も読み返してしまった。……私も、この世のものではない何かに呪われたのではないか。そうじゃないとしたら、自分の身に何が起きているのかわからない。


そんな最高で最悪の読書体験を味わわせてくれる問題作が、『ダクダデイラ』(餅屋䖸/KADOKAWA)。過去十数年にわたって作者がネット上で見つけた怪文書を収集・編纂した、という体裁のモキュメンタリー・ホラーだ。もともとは小説投稿サイト「カクヨム」で連載され、その異様な内容が話題となり書籍化。書籍版には、ネット版では過激すぎて削除された文書も収録され、約3分の1も増量しているという。「本書には一部極めて過激な表現が収録されておりますので、心臓の悪い方は十分ご注意のうえご一読ください」――帯に添えられたその言葉に、私はむしろこの本を読むのが楽しみになっていた。


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