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「人を好きになる感覚がわからない」。その思いは変えられないのに、焦りだけは年齢とともに大きくなっていく。『それ以外の星たち』(原夏見/双葉社)は、恋愛と結婚、出産を当然のように結びつける周りの空気のなかで、自分はどこへ向かえばいいのかと揺れ動く女性を主人公に描いた作品だ。


物語は、ワーキングホリデーで滞在していたロンドンから日本へ帰国することになった、足沢雪の別れ話から始まる。現地で付き合っていた日本人の恋人とは価値観が合わず、ビザの期限も重なって別れを決意。しかしその恋人は納得せずに、日本まで追いかけてくる。到着した空港であらためて別れを告げるが、食い下がりながらも雪を見下すようなことを言う彼に対して一発浴びせてしまう。去り際に彼から放たれた「お前みたいな人間、一生まともな恋愛なんてできない」という言葉が、恋愛という感情がわからない雪に重く心に残る。


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