わたしをお姫様抱っこしてくれたイケおじはだれ?不思議なおじさんと気苦労ОLのじれきゅんラブストーリー
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『殊子とおじさん 縁と月日』(水島ライカ/KADOKAWA)は、忘れられる辛さとその先を描いたラブストーリーだ。
他人の感情を読み取りすぎて苦労するOL・椎名殊子。空気が読めることは長所とも言えるが、他人の感情に振り回されて疲れてしまうという辛さもある。それゆえ、一生独り身でいいと思っていた殊子が、不思議なおじさん・高山と出会う。道に広がっていた土を踏まないように、おじさんは殊子をお姫様抱っこで抱えあげる。
そんなどきっとする出会いだったからだろうか。おじさんと出会ってからというもの、殊子は彼と一緒にいる妄想ばかりを繰り広げてしまうのだった。
もっと彼に近づきたい殊子が名前を尋ねると、一瞬悲しそうな顔をするおじさん。実は高山というのは仮名で、彼は記憶喪失者だった。
気にしすぎな殊子と記憶喪失の高山。ふたりの恋模様を中心に物語は進んでいく。焦らずじっくりと恋心がはぐくまれていく様は、初々しくもじれったくもある。
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