※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2026年9月号からの転載です。

国の最終防衛ラインともいえる空港の税関と入管にスポットを当てたドラマ『大空港~GATE24~』。主人公であり、新任税関職員・森万智を演じる趣里さんは「非常にバランスの難しい役」と語る。
「万智は博識で、モノに対する執着もすごい。その能力が買われて、税関職員になったという経緯があります。仕事場でも、周りの人たちとは物事を見る視点が違う。ともすれば、少し風変わりに思われそうですが、芯が通っているから、彼女の言動は見ていて気持ちがよくて。私にとっては初めて経験するタイプの役なので、いつも監督と相談しながら撮影に臨んでいます」
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度が過ぎるほど素直で真面目な万智。彼女の性格は、すでに放送された第1話で垣間見えた。
「怪しい人物を入国させるかどうかを判断する際、『この件はもう、グレー』という言葉に対し、万智は『そのグレーは、何色ですか?』と返す。撮影中に監督にうかがったら、グレーって6万色もあるそうで。“分からないことをそのままでは終わらせたくない”という彼女の特徴をよく表してますよね」
万智が所属するのは税関や入管の垣根を越えて新たに結成された「GATE24」だ。彼女の鋭い観察眼や豊富な知識は、密輸や不法入国などの犯罪を未然に防ぐための大きな糸口となる。
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「台本を読むと、セリフに『……』や『!』と書かれていることがすごく多いんです。周りが誰も気に留めないことでも、万智だけは強い違和感を抱く。ちょっとした表情の変化が事件解決への伏線となっていることも多いので、演じる際も細かな心の動きを常に意識しています」
万智を取り巻く面々も個性的。
「人の嘘を見抜く専門である入国審査官と、怪しい物を持っていないかを調べるプロである税関職員。この二つの部署が突然チームとして組むことにこのドラマの面白さがあるのですが、最初はやはりバチバチで。でも、それぞれの視点があるからこそ、気づける事件もある。そうした中、入管で働くキャリア組の早見さん(眞栄田郷敦)と万智の先輩にあたる叩き上げの松山さん(板垣李光人)は、過去の傷を乗り越えて、互いの仕事を尊重し合っていく。万智にも少しずつ変化が生まれていきますので、人としての成長を描いたヒューマンドラマとしても楽しんでいただけたらと思います」
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取材・文:倉田モトキ 写真:TOWA
しゅり●1990年、東京都生まれ。2011年、ドラマ『3年B組金八先生ファイナル』で俳優デビュー。23年、NHK連続テレビ小説『ブギウギ』では主演を務めた。最近の主な出演作に映画『教場 Requiem』や「バナ穴 BANA_ANA」など。9月18日より映画『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』が公開。

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ドラマ『大空港~GATE24~』
脚本:丑尾健太郎 演出:常廣丈太 音楽:林 ゆうき 出演:趣里、眞栄田郷敦、板垣李光人、齊藤京子、奥貫 薫、秋元才加、田辺誠一、吹越 満、柳葉敏郎、松雪泰子ほか 毎週木曜21時より、テレビ朝日系で放送中
「国の門番」としての役割を大きく担う国際空港。海外からの訪日客が年々増えるなか、危険物・違法物などの持ち込みを取り締まる税関と不法入国者や怪しい人物に目を光らせる入管が一つとなり、新たな組織が結成された。この通称「GATE24」へ、過去の経歴が謎に包まれた森万智(趣里)が新任税関職員として配属される。冗談や皮肉も通じないほど実直で純粋な彼女は、類いまれな知識量とわずかな違和感も見逃さない観察眼で、次々と起こる事件を未然に解決。その一方、キャリア組の入国審査官・早見圭一郎(眞栄田郷敦)と、税関職員の松山篤志(板垣李光人)は、自らの役割を踏み越えず職務を全うしようと何度も衝突するも、仕事に誇りを持つ二人は、互いのプロフェッショナルとしての姿を見ながら、それぞれに成長を遂げていく。
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