ダ・ヴィンチWeb

※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2026年10月号からの転載です。



幼なじみが子どもの頃のタイムカプセルを掘り返すため、地元の寺を偵察したら、やっぱり幼なじみでまじめだったはずの跡継ぎ娘がギャルメイクでマルシェで法話をしていた。いったい、どうしたら、そんなつかみが抜群の設定ばかり思いつくのだろう。


「実を言うと、あんまり覚えていないんですよ」と宮島さんは苦笑しながら首をひねる。


「KADOKAWAで出すならエンタメ色の強いものがいいなと思ったときに、ふと、寺が舞台で若い尼さんが出てきたらおもしろいかなと思いついたんじゃないかな。そこから打ち合わせを重ねるうち、埋蔵金が出るのはどうか、ラブコメもありだねという話になり、全部詰め込んだのが第一章の『ひかるリザードン』。書き終えた時点でも、まだどういうお話にするかは決めていなかったんだけど、『成瀬』シリーズの舞台ともなった私の地元、大津ではいろんなお寺でマルシェが行われていて、それを舞台にしたことで、地方を描くというこれまでと変わらないテーマが根を張ってくれたと思います」


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