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“稀代のコント職人”と称されるほどの独創的な世界観で大きな注目を集めるシソンヌのじろうさん。何気ない描写からあふれ出る、センスとユーモアに富んだ言葉の数々は、先日発売された小説『あの子が故郷に帰るとき』(双葉社)でもいかんなく発揮されている。


写真のなかに映る一人の女性――。会ったこともないその人の半生を妄想だけで綴った本作は、はたしてどのようにして生まれたのか。当時の制作の思い出話とともに、じろうさんの創作の裏側に迫った。


振り返ると、まるで修行のような連載でした(笑)


──本書はウェブマガジン「雛形」で連載されていた短編小説を文庫化したものです。一度書籍化され、それから約8年を経ての文庫化というのも珍しい感じがしますが、やはり感慨深さはありましたか?


シソンヌじろうさん(以下、じろう):いや……初めての文庫だなぁと思ったぐらいでした(笑)。


──意外とあっさりとした感想だったんですね(笑)。じろうさんが手掛けた小説としては『甘いお酒でうがい』(KADOKAWA)に続く、2作目となります。当時を振り返ると、どのような思い出がありますか?


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