
仕事も恋愛も、何もかも自分が一番じゃないと気が済まない! 社内で自分が一番可愛い、誰よりもモテていると思っている女性社員・桑野真由香。そんな自分の天下だと思っていた社内に、育休から復帰してきた雪平まゆが現れる。男性社員とも顧客とも仲が良く、細かい気配りで仕事もできる雪平は桑野のマウントも華麗にスルー。そんな雪平が気に入らない桑野は、どうにかして雪平を陥れようとするものの……。
そんな残念なマウント女子・桑野を主人公にした物語『今日もワタシが一番カワイイ 残念マウント女子MAYU』(白金ゆい/KADOKAWA)。桑野のモデルとなった人物についてから、人はなぜマウントを取るのか、取られて不快になるのかという話まで。著者である白金ゆいさんにさまざまなお話を伺った。
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――桑野は人と自分を比べ続けていますよね。比較せずにはいられない性格には、どんな理由があるのでしょうか。
白金ゆいさん(以下、白金):読み進めていただくと分かるのですが、桑野には「父が自分と母親を捨てて新しい家庭を築いた」という過去があります。その出来事が心の傷になっていて、「誰かの一番になりたい」という気持ちがとても強くなってしまったんです。
――その過去は、物語の構想当初から決めていた設定だったのでしょうか?
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白金:いえ、これは後から考えました。桑野自身も不倫をしてしまいますが、今の時代って、家庭環境がずっと円満だった人ばかりではないですよね。いろいろな背景や傷を抱えた人がいて、その傷が承認欲求やマウントといった形で表に出ることもあるんじゃないかと思ったんです。
――だから桑野は、自分がどう見られているかが気になるんですね。
白金:そうですね。周りを意識しようとしているというより、見ずにはいられないんです。自分への評価がとにかく気になってしまう。その根底には自信のなさがあるんだと思います。
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――物語が進むにつれて、桑野は“嫌な人”という印象から、目が離せない存在へと変わっていきました。白金さんは最終的に桑野には幸せになってほしいと思いますか?
白金:はい、もちろんです。描いていくうちに愛着も湧いてきましたし。人は誰でも、抱えた心の傷によって桑野のようになってしまう可能性があると思うんです。だからこそ、桑野の背景まで描けたことは良かったなと思っています。本作はすでに完結しているので、ぜひ結末まで読んでみてください。
取材・文=原智香
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