
好きなものを集めているうちに、気づけば部屋がモノでいっぱいに。でもどれも大切だから捨てられない……。『集めすぎ女子が本当の「好き」を見極めたら みるみる部屋が片付きました』(ひぐちさとこ/KADOKAWA)は、手芸や漫画、フィギュアなどを愛する著者・ひぐちさとこ氏が自分の「好き」とあらためて向き合いながら、ただ「捨てる」だけではない、本当に大切なものを残しながら片付けに挑む姿を描いたコミックエッセイである。
ひぐち氏は、子どもの頃からかわいいものや趣味のアイテムを集めるのが大好きだった。理想は、お気に入りの品々がきれいに飾られた「おしゃれな部屋」。ところが現実の部屋は、棚の中には1ミリの隙間もないほど物が詰まり、そればかりか床にも服や文具が散乱した無法地帯だった。そんなある日、友人が遊びに来ることになり慌てて片付けを始める。それをきっかけに、自分の持ち物を見直す日々が始まった。
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とはいえ、好きで集めたものを簡単に手放せるはずはない。そんなひぐち氏に友人が投げかけたのは「好きなもの以外を片付ける」という考え方だった。まずは使っていない実用品や洋服から整理し、そして大量のコレクションに着手する。「集めたもの」と「集まったもの」を分け、自分が本当に好きなもの、大切なものはどれなのかを探っていく。迷うものは即断せず「保留」カテゴリに入れるなど、捨てることが苦手な人でも試しやすい方法が次々と登場する。
シリーズをコンプリートしたくなったり、好きなジャンルというだけで手元に残したくなったりと、そんなコレクターならではの心理を否定せず、「究極に好きなもの」ならば使っていなくても残すという考え方が心強いだろう。目指すのは、物が少ない部屋ではなく、本当に好きなものを楽しめる部屋なのだ。
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服や本、思い出の品、コレクションと順番に向き合っていくうちに、埋もれさせていた宝物が日の目を見る。そんな変化を追っていると、自分の部屋の状況を確かめたくなるはずだ。部屋に溢れる品々を前に途方に暮れている人は、ぜひ本書を開いてみてほしい。
文=坪谷佳保
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