※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2026年9月号からの転載です。

『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』の監督最新作で、透明人間の娘をもつ父親役に挑戦。
「お話をいただいた当初は、妻を含めた家族5人で東京へ行く設定でした。でもシングルファザーの設定に変わって、演者としては、より難しくなったなと(笑)。一方で客観視したとき、物語的にはそのほうがより面白くなるとも思ったんです。妻がいたら、助けてくれる場面がいっぱいあるはずですから。独りで娘たちを守りながら旅をする設定は、いいなと思いました」
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三姉妹に振り回されっぱなし。
「〈主演:毎熊克哉〉となっていますけど、僕はむしろ姉妹役の子たちが主演だと思っていたので、自由な彼女たちに振り回されている父親というのが、まず理想像としてありました。彼女たちが主役で、自分はそれについていく。だから学の裏設定的なことや演技プランを持ち込むことよりも、目の前の3人とちゃんと向き合うことがいちばん大事でしたね。3人とは撮影前のリハーサルのときからお昼ご飯も一緒に食べて、ずっとおしゃべりして。たとえ本番で(ひかり役の)鈴木さんが目の前にいなくても、ひかりは僕のなかに常にいるわけです。目線や記憶といったスキル的な演技よりも、一緒に過ごした時間が映像に残ることを意識しました」
学が夜の新宿で“見えない”ひかりと対峙するシーンは出色。
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「ひかりとの会話ではどこまでを言葉にして、どこから言葉にしないかを監督とかなり話し合いました。映画のテーマでもありますけど、見えないものを信じたり感じたりすることは、個人的にも表現という意味でも、すごく大事なことだと思って。すべてを言葉にしたり表情に表すのではなく、見えない/聴こえない何かを感じるニュアンスを、作品のなかへと落とし込んでゆく。それは今回のチャレンジのひとつだった気がします」
取材・文:柴田メグミ 写真:鈴木慶子
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スタイリスト:カワサキタカフミ Makeup Designer:MARI
まいぐま・かつや●1987年3月28日生まれ、広島県出身。2016年公開の初主演映画『ケンとカズ』で、毎日映画コンクール スポニチグランプリ新人男優賞などを受賞。近年の主な映画出演作に、『猫は逃げた』『ビリーバーズ』『「桐島です」』『初級演技レッスン』『安楽死特区』ほか。この8月28日には『時には懺悔を』、11月に主演作『月がみている』が公開予定。

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『見えない娘 THE INVISIBLES』
監督:竹林 亮
出演:毎熊克哉、鈴木凜子、近藤 華、矢山 花、寺島 進、余 貴美子
2026年日本 110分
配給:PARCO CHOCOLATE Inc. 8月28日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
●とある島でひっそり暮らす学と3人の娘たち。この家族には、ちょっと変わった秘密があった。末娘のひかりが生まれつき“透明人間”なのだ。心配性の父をよそに、三姉妹は映画づくりに熱中し大騒ぎ。そんななか女優の祖母が入院したとの連絡が届き、4人は東京へ……。
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