
なにげない日常は、当たり前に続くように思える。だが、大切な人と過ごせる時間には限りがある。その尊さを、自分はどれほど分かっているのだろうか――。『ずっと一緒にいられたら』(小菊えりか/KADOKAWA)は、そんな気づきを授けるコミックエッセイだ。
主人公は、熟年夫婦の誠一と光子。穏やかな日々を送っていた誠一だったが、ある日、妻の言動に違和感を覚えた。まさか、熟年離婚の危機なのか…? そう不安に駆られた誠一は光子の気持ちを取り戻すべく、不器用ながらも大奮闘!
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誠一の不器用な愛情表現や夫妻の間で交わされる微笑ましい交流に心を動かされた読者は多く、作者のSNSには「こんな夫婦になりたい」との声が寄せられた。
誠一たちの間にある絆を通して、夫婦が互いを想うことの尊さを伝えた作者。一体、どんな想いで本作を描き、読者に届けたのか。知られざる制作秘話を伺った。
――誠一たち夫婦の出会いから老いた今までが描かれている本作は、誰かと過ごした何気ない時間は後に特別な記憶になるという教えを授けてくれるようにも感じました。小菊さん自身も、そう思われる体験をされたことはありますか。
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小菊えりか(以下、小菊):私も、家族と過ごす中で何気ない時間の大切さに気づかされたことがあります。歳を重ねていくほど、“二度と一緒に体験できないこと”が増えていくように感じています。こうした一つひとつの思い出は、「特別な記憶だな」としみじみ思わされますね。
――その時しか経験できないことって、たくさんありますよね。小菊さんは結婚後に周囲の夫婦の在り方に目がいくようになられたそうですが、結婚前と後では周囲の夫婦の見方はどんな風に変わったのでしょうか。
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小菊:結婚前は周囲の夫婦のやりとりや関係を見て、「どうして一緒に生きていこうと思ったんだろう」と不思議に思うこともありました。でも、自分が結婚してからは「この夫婦にはふたりにしか分からない “何か”があるんだろうな」と思うようになりましたね。
そんな時は、その夫婦の間に何があるのかな…と好奇心が湧き、知りたくもなります(笑)。
――おっしゃる通り、夫婦にはふたりにしか分からない“絆”がありますよね。そうした絆を誠一たちの姿を通して描いた本作、読み終えた後、読者のみなさんには身近な誰かに対してどんな感情を抱いてもらえたら嬉しいのでしょうか。
小菊:「大切な人と過ごせる今という時間を、より大事にしよう」と思っていただけたら嬉しいです!
取材・文=古川諭香
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