
なにげない日常は、当たり前に続くように思える。だが、大切な人と過ごせる時間には限りがある。その尊さを、自分はどれほど分かっているのだろうか――。『ずっと一緒にいられたら』(小菊えりか/KADOKAWA)は、そんな気づきを授けるコミックエッセイだ。
主人公は、熟年夫婦の誠一と光子。穏やかな日々を送っていた誠一だったが、ある日、妻の言動に違和感を覚えた。まさか、熟年離婚の危機なのか…? そう不安に駆られた誠一は光子の気持ちを取り戻すべく、不器用ながらも大奮闘!
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誠一の不器用な愛情表現や夫妻の間で交わされる微笑ましい交流に心を動かされた読者は多く、作者のSNSには「こんな夫婦になりたい」との声が寄せられた。
誠一たちの間にある絆を通して、夫婦が互いを想うことの尊さを伝えた作者。一体、どんな想いで本作を描き、読者に届けたのか。知られざる制作秘話を伺った。
――夫婦関係をテーマにした作品は多くありますが、本作では誠一と光子の間に熟年夫婦ならではの空気感が漂っていて素敵でした。ふたりのやりとりを描く中で意識されたことなどはありますか。
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小菊えりか(以下、小菊):正直、誠一の亭主関白な姿は今の時代にそぐわないですし、そんな夫から何を言われてもニコニコしている光子の姿も私自身には受け入れがたいものがありました。
でも、祖父母たちの関係性などを参考にしながら、リアルな老夫婦の会話や行動になるように意識しました。
――本作には、熟年離婚の危機だと焦る誠一をなだめ、光子との仲を取り持つ存在として孫・さつきも登場します。夫婦ふたりだけの物語で完結させるのではなく、孫というキャラクターを登場させたのには、どのような想いや理由があったのでしょうか?
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小菊:祖父母と仲がいい孫って微笑ましいなと思ったので、さつきを登場させました。
――作中には、光子たちのなれそめ話も描かれていてキュンとしました。こうした過去の話は、どのような理由や想いから描かれたのでしょうか?
小菊:私自身、光子や誠一のキャラクターや関係性がとても好きで、ふたりの過去の話も描いてみたいと思ったからです。ふたりとも老いた今とは違う一面があったり、変わっていない一面があったりするのかなと想像しながら楽しく描きました。
取材・文=古川諭香
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