
たとえ少しの時間であっても、一緒に暮らしたペットはかけがえのない家族だ。天国へ旅立ち、肉体が自分のそばからいなくなったとしても、家族である飼い主はその子の幸せを願い続ける。
現役看護師でもある著者・中山有香里さんが描いた『天国での暮らしはどうですか』(中山有香里/KADOKAWA)は、そうした飼い主たちの心を優しく包み込んでくれる。
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本作に描かれているのは、愛するペットや人間が天国へ旅立った“その後”の物語。自分が亡くなったあとの飼い主を心配する老犬や、3ヶ月しか一緒にいられなかった飼い主を想い続ける猫の姿など、登場する動物たちと飼い主の深い絆に涙が止まらなくなる。
作者である中山さんは、これまでどのような別れを経験し、どんな想いから本作を描いたのだろうか。作品制作の裏側を伺った。
――本作には、猫の生まれ変わりを担当する「ネコ生まれ変わり課」という独創的な場所が描かれており、いち猫好きとしてとても面白かったです。この課は、どのような想いから描かれたのでしょうか。
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中山有香里さん(以下、中山):「猫は、みな生まれ変わる準備をしてやってくる」という世界を想像して描きました。毛皮は選べるのか、チャームポイントである毛柄は誰が入れるのか、人間から猫になりたいときはどうするのか…など、色々考えるのが楽しかったです。
――「ネコ生まれ変わり課」のトップであるマダム・ネッコは味のあるキャラクターで、生い立ちも気になるのですが、今後明かされる予定などはありますか。
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中山:マダム・ネッコの生い立ちなどは、まだ秘密です(笑)。
――猫以外の動物の「生まれ変わり課」も今後、登場する予定はありますか。
中山:実は「犬生まれ変わり課」も描きたいのですが、犬生まれ変わり課のトップのキャラクターが定まっていないため、まだ描けていません(笑)。
――いち読者として、いつか他の動物の生まれ変わり課が見られる日が楽しみです。本作は動物たちの命を通して、自分の命や生き方を見つめ直せる作品だと感じます。中山さん自身も、本作の執筆を通して命に対する価値観や生き方に変化などはありましたか。
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中山:死後にこんな優しい世界が待っているかもしれないから、徳を積んでおこう。そして、亡き愛犬に会ったときにたくさん話ができるような生き方がしたい、と思うようになりました。
――本作を手に取る方の中には、大切なペットを亡くし、「つらくとも前を向かなければ」と苦しんでいる方も多いと思います。そんな人たちへ伝えたいメッセージはありますか。
中山:いつか、自分なりに進めるようになる日が来るまで、無理に前を向く必要はないと思います。下や後ろなど、どこを向いていてもいいから、あなたに生きていてほしいです。
取材・文=古川諭香
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