
子どもの頃、大人の言葉にどうしても納得できないことがあった。どう考えてもおかしいのに、「気のせい」「大丈夫」と言われると、それ以上は何も言えなくなる。けれど、もしその違和感が間違いでなかったとしたら……。
人気イラストレーターであり、漫画家でもあるしばたまさんによる『しばたまが聞いた! 本当にあったすごい話』は、実際に起こったフォロワーからの体験談を描いた実録コミック。寄せられた話は、思わず笑ってしまうものから、胸が熱くなるもの、そして日常の見え方が変わってしまうほど怖いものまでさまざま。中には背筋が凍るものも多く、それが実際に起きた出来事なのだと思うと、なおのこと怖い。
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ある投稿者が幼い頃によく遊びに行っていたのは、おばあちゃんの弟・かずじいというおじいさんの家。その家は古い2階建ての木造住宅で、2階は物置になっており、危ないから上がってはいけないと言われていた。ところが、その2階からは時おり物音がする。大人たちは「ネズミが悪さしている」と言うが、どうしてもネズミの音には思えない。ある日、いつもより大きな音を聞いた投稿者は、両親とともに、かずじいの家の2階を確認することになったのだが……。
子どもだけが感じていた違和感。誰も真剣に受け止めなかった物音。その物音の正体が明かされた瞬間、ゾッとする。この体験談を読むと、自分の家からも物音が聞こえてくるような恐怖を感じずにはいられない。本当に怖いのは怪異ではないのかもしれない。何気ない日常のすぐ隣に潜んでいた危険に、思わず息をのんでしまう体験談だ。
文=アサトーミナミ
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