愛情たっぷりに育ててきた高校生の娘に初めての恋人ができ、しかも家に連れてくるという状況になったら……。どんなに理解ある親を自負していたとしてもやはり身構えてしまうことだろう。2026年7月16日に第2巻が発売された『娘が彼女を連れてきた話』(栗崎きんぐ/ぶんか社)は、そんな緊張感とともに、そのタイトル通り、娘が連れてきた恋人は「彼女」だったという父親が大きく衝撃を受けるところから始まるコメディだ。
10年ほど前に妻を亡くし、男手ひとつで娘を育ててきた父親。ある日娘のあかりが恋人を連れてくることになる。突然のことに焦っているとさらに驚くべきことが。現れた恋人は「彼氏」ではなくテンションの高いギャル・紗那だった。「彼女」だったという事実に大混乱する父親だったが、彼には娘に隠している秘密があった。実は大の「百合オタク」で、漫画やライトノベルなどありとあらゆる百合作品を網羅してきた筋金入りのマニアだったのである。だから目の前で繰り広げられるふたりの尊いやり取りに大歓喜するものの、父親として「チャラそうなギャルに娘を任せていいのか」という不安も拭えない。オタク心と親心の間で激しく揺れ動く父親の姿が面白い。