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芥川賞の発表は、ときに作品の評価を超えて社会的な事件になる。描かれた性や暴力が「不道徳だ」と批判された作品、選考委員の意見が真っ二つに割れた作品、著者の若さや芸能活動ばかりが注目された作品、さらには生成AIの使用が創作の定義を揺さぶった作品まである。


本記事では、受賞当時に強い賛否を呼びながら、現在まで読み継がれている5作を紹介する。物議を醸した理由を知ってから読むと、作品の背後にある時代の価値観や、文学に求められてきたものまで見えてくるはずである。


1)『太陽の季節』石原慎太郎



倫理も愛情も置き去りにして生きる若者たちが、戦後社会を騒然とさせた


『太陽の季節』は、1956年に第34回芥川賞を受賞した作品だ。当時最年少で芥川賞を受賞したデビュー作は戦後社会に新鮮な衝撃を与えた。


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