ダ・ヴィンチWeb


学生時代の人間関係は、卒業すれば過去になるとは限らない。人に嫌われないよう顔色をうかがい、頼まれごとを断れず、いつも自分を後回しにする。そんな生きづらさの根っこに、高校時代のいじめがあったことを描いたのが、『あの頃世界のすべてだった学校と自分への呪いにさよならするまで』(もつお/KADOKAWA)だ。


主人公のユイは、職場で仕事を押しつけられても断れず、「孤立するくらいなら少しくらい我慢した方がまし」と自分に言い聞かせて生きてきた女性だ。そんなある日、高校の同窓会の知らせが届くが、胸に浮かぶ思い出は青春のキラキラしたものではなかった。友人に誘われ、断れないまま参加すると、会場で映し出された体育祭のスライド写真に自分の姿だけがないことに気づく。理由は、当時クラスメイトたちから無視されていたからだった。


続きを読む