
ユイの妹・リカは、幼いころから容姿をほめられ、ちやほやされてきた。次第に「自分は姉よりかわいくて、価値のある存在だ」と考えるようになる。そしてユイのものを横取りするなど、なにかと姉に嫌がらせをするように。リカの言動はどんどんエスカレートし、ついには姉の彼氏にもちょっかいをかけ始めて……。
そんな姉妹の物語である『なんでも横取りする妹が嫌い』(しろみ/KADOKAWA)は、著者・しろみさんによるとほぼ実話だというから驚く。友人のユイさんから話を聞いて本作を描いたしろみさんは、リカさんとも実際に会って話を聞いたとのこと。姉に対して嫌がらせの数々をしていたリカさんは当時何を考えていたのか? 作品に込めた思いからエピソードの裏話まで、さまざまなお話を伺った。
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――本作のモデルとなった姉のユイさんは、幼少期から妹・リカさんにお気に入りのものを壊されるなどの嫌がらせを受けていました。初めて付き合った相手までリカさんに横取りされてしまいますよね。
しろみさん(以下、しろみ):ユイさんに当時の心境を伺ったところ、悔しさ半分、諦め半分だったそうです。それでも「いつかは自分だけを見てくれる、妹になびかない男性と出会う」と夢見て、今の旦那様とご結婚されたそうです。
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――本作でも初めての彼氏以降も度々彼氏を略奪されそうになり、ユイが恋愛や男性に対してトラウマのようなものを抱えてしまう描写もあります。それだけに最終的に良い出会いがあってよかったです。
しろみ:二股や浮気をされるだけでも、とてもつらい出来事ですよね。にもかかわらず、その相手が実の妹で、しかも自分を傷つけることを目的に関係を持たれていたという事実は、ユイさんにとって何よりも苦しいことだったそうです。ユイさんは、「恋人を奪われたこと以上に、自分を陥れるためだけに行動されていたことが本当につらかった」と当時の気持ちを話してくれました。
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――読んでいて、「リカが自分にしてきたことをユイが周囲に話して、リカを孤立させる」という手段もあったのではと感じました。実際にユイさんはそうはしなかったのでしょうか?
しろみ:私も同じことをユイさんに伺ったことがあります。ユイさんは、「もちろん周りに話そうと思ったことは何度もありました。でも話したところで恋人は戻ってくるわけではないし、戻ってきてほしいとも思わなかった。話してもただ自分が虚しくなるだけ」と言っていました。ユイさん自身、とても優しい性格なので、「リカを孤立させたい」という気持ちはあまりなかったそうです。それよりも、「いつか分かってくれる日が来るかもしれない」と、どこかで妹を信じたい気持ちもあったとおっしゃっていました。
取材・文=原智香
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