
『パパ、浮気してるよ? 娘と二人でクズ夫を捨てます』(芸子/KADOKAWA)は、小学3年生の娘の衝撃的な一言から始まる、不倫による家族の崩壊、そして母娘の再生を描いたコミックである。
主人公の香澄は、学生時代から憧れていた洋介と結婚。娘にも恵まれ、幸せな家庭を築いていたが、ひとつ悩みがあった。それは洋介の友人・雅也とその妻である絵美との付き合いだ。雅也が単身赴任で東京へ行ってから絵美は頻繁に香澄たちの家を訪れるようになり、しかも洋介との距離が不自然なほど近くなっていったからだ。そんなある日、娘が口にした「パパ、好きな人いるよ。ママじゃない人」という一言が、香澄の日常を大きく揺るがしていく。
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不倫され復讐へと動き出す妻の視点だけではなく、子どもの視点も物語を大きく動かしているところが本作の大きな特徴だ。大人は隠し通せると思っているウソも、子どもは驚くほど素直に見抜く。その純粋な気持ちで大人を見てきた一言が、香澄に現実と向き合い、戦う勇気を与えてくれるのだ。さらに、娘に対しても不倫相手を優先した言動を見せる洋介の姿が描かれることで、不倫が夫婦間の問題にとどまらず、子どもをも傷つける救いようのない行為であることをあらためて教えてくれる。
夫と絵美に対する怒りから始まる復讐、離婚劇を読み進めるほどに印象に残っていくのは、傷つけられた香澄が、少しずつ自分の人生を取り戻していく姿だ。娘の存在があるからこそ前を向ける、その強さがストーリーを引っ張っていくのも本作の見どころだ。
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2026年6月26日に発売された第25巻では、物語が次の世代へと受け継がれていく新たな展開を見せている。裏切りへの怒りだけでは終わらない、親子の絆と再生を描いた本作は、不倫と復讐のジャンルを超えたシリーズとして楽しめる作品だ。
文=ヒルダ・フランクリン
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