
3匹の猫が夜な夜な開くユニークな喫茶店を舞台にした『深夜3時のくろねこ喫茶2』(ねこまき(ミューズワーク)/スターツ出版)は、かわいい猫とおいしそうなグルメが楽しめるオムニバスストーリー。マスターである猫の「くろ」は、時々迷い込んでくる悩める人間においしい料理と癒やしを提供する。
ある日、喫茶店に迷い込んできたのは、夜遅くまで働く息子を心配する父親の秀樹。秀樹の息子は、第一志望だった会社に入社。初めの頃は、はつらつとしていたが、数年たった今では元気がない。
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しかし、秀樹は八百屋一筋30年であるため、職種が違う息子をどう労わればいいのか悩んでいた。
そんな秀樹に対して猫たちは、猫界の子育てを教える。「子猫が歩けるようになると見守る」や「狩りは見て覚えろ」など、猫の子育ては至ってシンプル。だが、そこには子どもの可能性を信じる親の深い愛情が隠されている。
愛しさゆえ、我が子にはつい世話を焼きたくなることもあるもの。だからこそ、猫の教育姿勢は我が子の自立を見守る親世代に深く刺さる。
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また、くろは「猫は子育てが終わっても寒い夜は親子でくっついて眠るんだ」と秀樹に温かいアドバイスを贈る。気の利いた励ましが言えなくても、親の温もりそのものが子どもにとっては何よりも効く――。そんな学びも得られるくろのアドバイスを胸に刻み、我が子の心が寒い日にはいつでも寄り添ってあげられる親でありたいものだ。
文=古川諭香
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