派手な髪型にピアスにタトゥー。街で見かけたら思わず距離を取ってしまうふたり組。それが『見るからに怪しい二人』(鬼澤馬勇/KADOKAWA)の主人公である「長髪」と「短髪」だ。見た目はどう見ても危険人物だが、その実態はポイ捨てされたゴミを拾い、迷子の猫を探し、お年寄りを助けるなどをする超がつく善人。その見た目から周囲に誤解されながらも、マイペースに過ごすふたりの日常を描いたシュールコメディが第5巻でついに完結を迎えた。
最終巻では、そんなふたりに負けないほど強烈なインパクトの新キャラクターが登場する。「長髪」の義理の兄である「先輩」だ。ガタイがよく黒スーツで身を包み、オールバックの髪型にサングラスという迫力満点の彼が、わたあめを動物の形にしてくれる店に行き、ウサギの品種のひとつである「ジャイアントアンゴラ」のわたあめを注文する。妹が大好きなウサギの形のわたあめが欲しいというお願いなのだが、店主は先輩のいかつさにビビりっぱなし。極道のような凄みを利かせながら、わたあめを両手いっぱいに抱えて帰っていく究極の妹思いぶりと、そのシュールな絵面で先輩のキャラクターに一気に心を掴まれるだろう。