
ペットに薬を飲ませるのは難しい。体のためにはどうしても飲んでほしい。だけれども、嫌がる相手にどう飲ませればいいのだろうか。ご飯に混ぜるべきか、おやつで包むべきか。少しでも負担なく飲んでほしいと思うほど、飼い主の試行錯誤は続いていく。
『続!ニンゲンの飼い方』(ぴえ太/KADOKAWA)は、ニンゲンをペットのように世話する魔人たちの世界を描いた異色作。この作品では、ペットの体調不良や投薬といった問題まで、飼い主の目線でユーモラスに描かれていく。かわいいだけでは済まない“生き物を預かる責任”が、コミカルなやりとりの中からにじんでくるのだ。
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たとえば、ある時、ペットのニンゲン・ヨーキチは「邪気かぜ」をひいてしまった。診察した先生は薬を出してくれるが、薬には粉薬とシロップがあり、早く効くのは粉薬だが、飲みやすいのはシロップだという。異形の飼い主はまずヨーキチにシロップを飲ませようとするが、彼はその味に顔をしかめ、残してしまう。そこで飼い主は、薬をご飯に混ぜて隠してみるが、ニンゲンの口には合わないらしい。せっかく体調を良くするための薬なのに、なかなかうまくいかない。
そんな奮闘に思わず、笑わされてしまう。ニンゲンに早くよくなってほしい。その思いで頑張る飼い主の姿が何ともおかしく、何とも愛おしい。薬を飲ませるという小さな出来事にも、相手の体を思う気持ちと、嫌がる気持ちを無視したくない優しさが感じられる。ペットと暮らす日々のリアルな苦労を、かわいくも切実に描いた1作だ。
文=アサトーミナミ
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