
子どものころに見たものの正体が、大人になってからようやく分かることがある。あの時はただ「変な生き物」だと思っていた。怖くて、どうすればいいのか分からなかった。けれど今になって思えば、その生き物は助けを必要としていたのかもしれない。
『続!ニンゲンの飼い方』(ぴえ太/KADOKAWA)は、魔獣や魔人たちの世界に迷い込んだ「ニンゲン」を、異形の存在たちが保護し、育てていく飼育レポートマンガ。かわいらしい絵柄の奥に、知らない生き物を前にした戸惑いや、弱い存在をどう扱うべきかという問いが描かれている。
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異形の魔人は、幼いころ、草むらでボロボロになって倒れているニンゲンを見かけたことがあった。だが、そのころはまだニンゲンの存在が知られておらず、魔人もそれが何なのか分からない。見たことのない姿をした小さな生き物。噛みついてくるのかも分からず、幼い魔人は怖さから、ただ見つめることしかできなかった。
知らないから助けられず、怖いから近づくこともできない。けれど、大人になり、あれはニンゲンだったと気づいた時、魔人はこの世界がニンゲンにとってどれほど厳しい場所だったのかを思い知った。あの時、手を差し伸べられなかった後悔があるからこそ、今度は守れる存在になりたい。そんな決意とともに、魔人は森で倒れていた別のニンゲンを飼い始めたのだ。
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過去の記憶と現在の飼育が重なり合うことで、魔人の優しさがより深く伝わってくる。魔人は生半可な気持ちでニンゲンを飼い始めたのではない。飼い主は、ニンゲンと心を通わせることができるのだろうか。不器用で、どこか切ない飼い主の奮闘ぶりを、ぜひとも覗いてみてほしい。
文=アサトーミナミ
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