
誰でも気軽にSNSや動画で日常を配信できる今の時代、問題視されているのが親が子どもの写真や動画をアップする「シェアレンティング」だ。一度ネットに流れた写真や動画は、完全に削除するのが難しい。その危険性を、私たちは本当に理解しているだろうか。『子どもをネットにさらすのは罪ですか?』(まきりえこ/KADOKAWA)は、そんな社会問題に切り込んだセミフィクションのコミックエッセイだ。
主人公は、モラハラ夫との離婚を目論む山田あずさ。窮屈な日常から抜け出すため、動画配信サービス「デイチューブ」でこっそり配信を始めたところ、予想以上の反響を得た。もっと人気になりたい――。そう思うようになったあずさは、視聴者から好評だった娘・ふうかの出演を増やすように。歪んだ承認欲求は、やがて親子関係に暗い影を落としていく。
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自身も母親である著者は、なぜこのテーマを描こうと思ったのか。また、作品を通して読者に伝えたかった想いとは…? 制作の裏側や親という立場であるからこそ感じた葛藤を、著者のまきりえこさんに伺った。
――近ごろは、子どもの人生がネットでコンテンツとして消費されないように対策も行われるようになってきましたね。
まきりえこさん(以下、まき):時代がだんだん、子どもをコンテンツとして消費することに厳しくなっています。アメリカの児童オンラインプライバシー保護法に準拠し、YouTubeでは子どものプライバシー保護が重視され、子どもを利用した不適切な注目を集める行為への取り締まりが厳しくなってきました。日本でも、子どもありきで発信していたチャンネルが配信停止に追い込まれています。
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――そうした社会の動きの中で、私たちはどんな意識を持ってSNSと付き合っていけばいいでしょうか。
まき:今は、どんな人でも気軽にAIを利用できる時代。AIを使えば、一夜にして常識を覆すこともできるでしょう。今日の常識で「こうすれば安全だから」と言っても、明日にはそうじゃないかもしれません。親である私たちはつねに警戒し、子どもを大事にする姿勢を強めてネットに向き合わなければいけないと思っています。
――子どもの心を守るため、保護者は具体的にどんなことに気をつけていけばいいと思いますか。
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まき:SNSに限らず、これは親として永遠の課題ですよね。あらゆる選択のたびに私たち親は「これはあなたのためなのよ」と子どもに言いたくなり、「本当に子どものためかな?」と振り返り…それの繰り返しです。
SNSはその結果が即反映されるものだからこそ、「親の都合よりも、子どもの安全と幸福を守るべき」と思い続けて使っていくことが大事だと思っています。
取材・文=古川諭香
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