
我が子が大人に利用され、それをひとりで抱え悩んでいることを知ったとき、親は何を考え、どんな行動をするだろうか。『既婚クズ、娘を妊娠させる』(リアコミ:原作、はち:漫画/KADOKAWA)は、女子高校生の娘の妊娠を知った母親が、彼女を守るために立ち上がる物語だ。
主人公の陽子は、推し活を楽しむ女子高校の娘・瑠花を持つ母親。瑠花はしっかり者で、これまであまり手のかからない子だった。しかしある日から、陽子に対して今まで見せたことのない態度を取るようになる。単なる反抗期なのか、何か隠し事があるのか。心配しながらも踏み込み方がわからず、陽子は戸惑う。
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そして陽子は瑠花の部屋のゴミ箱の中に、中身を隠すように袋に包まれた物を見つける。胸騒ぎとともにその中身を確認すると、袋に入っていたのは妊娠検査薬だった。しかも結果は陽性。このことを本人に聞いてみると、相手の男性はSNSで知り合った「推し」で、年齢は瑠花より10歳ほど上だという。娘の妊娠だけでも受け止めきれないことなのに、相手の素性がほとんどわからないという状況に陽子は激しく動揺する。
陽子はまず相手に妊娠を伝えるよう瑠花に促すと、男から返ってきたのは「なかったことにして」というあまりにも無責任な言葉で、さらにその後は連絡が途絶えてしまう。逃げる相手を許すわけにはいかない陽子は、瑠花とともに男と直接話し合うために動き出す。
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男の生配信へのコメントをきっかけに会う約束を取りつけた瑠花。陽子は近くで様子を見守るが、そこで目にしたのは男の左手薬指に光る指輪だった。娘を妊娠させた相手が既婚者、という事実が発覚した瞬間から、物語の緊張感がさらに高まる。そして子育てに参加していなかった夫と、相手の妻を交えた展開に、気づけば陽子の戦いを応援せずにはいられなくなっているだろう。我が子を守るために闘う母親の執念と覚悟の行く末を最後まで見届けてほしい。
文=つぼ子
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