
妻を自分の「ママ」のように扱う夫、パワハラ上司、迷惑な隣人……。北海道テレビ『イチオシ!!』の大人気コーナー「みんなの!もやズバッ」で募集した、人になかなか言えない視聴者の悩みをコミック化した 『モラハラ男、マウント女 完全懲罰ファイル』(さとうもえ:脚色、松本麻希:漫画/KADOKAWA)。視聴者からの生のお悩みをコミカライズした本作には、人間関係の中で生じるモヤモヤが描写されており、思わず共感してしまう。そこからズバッと解決でストレス解消できる爽快感もさることながら、どうやって解決していったのかも読んでいて腑に落ちるストーリーをどうコミックに落とし込んだのか。企画・脚色を担当したさとうもえさんに経緯やお話のポイントをうかがった。
――6話目(File.6)は「料理にダメ出しする夫」のお話です。料理が苦手な主人公。一生懸命レシピ本を見ながら料理を作ったのに、一口目からしょうゆをドバっと…。さらに「おふくろの肉じゃが食べたことあるじゃん?あんな風に作ってほしいんだよ」と妻に言い放ちます。彼女が作った料理を上から目線で品評するというのも、そのうえでさらに母親と比べるのはデリカシーがないというか…。朝ごはんにも「またパン?」と文句を言い、お弁当を作ったのに「今日さ取引先と会食なんだ」(これがのちに騒動に発展しますが)と持って出もせず…。朝のお弁当を作る時間のなんと大変なことか! 料理を作る大変さが分かっていないんだろうなというのが伝わってきます。
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さとうもえさん(以下、さとう):「料理をしない夫から料理に文句を言われてイラッとする」という視聴者のお悩みはとても多かったです。「おふくろの料理みたいな味にして」なんて、ドラマの世界かと思うかもしれませんが、視聴者から実際に寄せられたエピソードです。この「料理ダメ出し夫」に、ラストでどんな鉄槌があるか、楽しみにしてほしいです。
――7話目(File.7)は「自分勝手な超モラハラ彼氏」のお話です。結婚を目前に控えている友香。しかし、同棲している彼氏は自分ルールを押し付け、些細なことで怒っては納得がいくまで謝罪を要求します。こんな人と一緒にいるのは無理では…! と思ってしまうのですが、友香は自罰的な考えをし、もうそれが習慣づいてしまっているように見受けられました。また、この回は『アラン 幸福論』(アラン:著、神谷幹夫:訳/岩波文庫)がキーになるお話です。引用の部分とともに、「人は自分自身を不幸にも幸福にもできる」という言葉が印象的です。
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さとう:実は、モラハラ彼氏のエピソードは、視聴者の悩みにはなかったのですが、モラハラ問題に悩んでいる女性は今とても多いので盛り込むことにしました。エピソードは、今まで聞いた実際のモラハラ話から脚色をして作っています。
モラハラ彼氏に非難されると、自分は一切悪くなくても、自分が悪いと思ってしまう。モラハラ彼氏や夫から抜け出せない理由の一つになっていると思います。当事者が声を上げない限り助けることが難しいので、なかなか問題が表面化しない。簡単な問題ではないと思います。
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そんな中で、私なりのメッセージとして取り上げたのが、「人は自分自身を不幸にも幸福にもできる」という『アラン 幸福論』の言葉です。モラハラに悩んでいる人々だけでなく、日々悩んでいる人たちに、何らかの助けになればと思っています。
取材・文=江野
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