ダ・ヴィンチWeb

撮影=金澤正平


『万引き家族』以来、8年ぶりとなるオリジナル脚本で、再び家族を描いた――。


是枝裕和監督最新作『箱の中の羊』が、5月29日(金)に公開された。舞台は、少し先の未来。子どもを亡くした夫婦が迎え入れたのは、息子と瓜二つのヒューマノイドだった。喪失を抱えた家族の姿を通して、人を愛すること、共に生きることの意味を静かに問いかける。


脚本開発の裏側から、夫婦役を演じた綾瀬はるか、大悟との撮影秘話、さらに“台本にはなかった”という印象的なシーンが生まれた瞬間まで、是枝監督に話を聞いた。


思い浮かんだのは、大切なことは目に見えない、と語る『星の王子さま』


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――『箱の中の羊』というタイトルは、劇中で綾瀬はるかさん演じる音々(おとね)が、ヒューマノイドとして帰ってきた息子・翔(演:桒木里夢)に読み聞かせする『星の王子さま』からの引用です。もともと、あたためていたモチーフだったのでしょうか。


是枝裕和(以下、是枝) いや、全然。もちろん、読んだことはありましたけど、なんだかよくわからない話だな、というのが正直な感想でした。ただ、音々が寝る前に読み聞かせる絵本は、ヒューマノイドには理解しづらいものがいいなと思っていたんです。そのときふと、思い浮かんだのが、大切なことは目に見えない、と語る『星の王子さま』のことでした。それはつまり、想像するということでしょう。


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