
夫婦や娘たちの日常や家族旅行の様子を描いたコミックエッセイで人気の松本ぷりっつ氏。本作『松本ぷりっつのダンナ50歳 うちの3姉妹のお父さん、楽しく健康イケオジ部!』(松本ぷりっつ/竹書房)は、一家の大黒柱である夫がついに50代の仲間入りを果たし、体に不安を持った彼が健康を取り戻すため奮闘する姿を描いた作品だ。
一見、普通体型だけど、脱いだら年相応にお腹はぽっこり。夫は「これくらいお腹が出ていても普通」「カレーは野菜だから大盛りでもOK」と自分に言い聞かせて現実逃避をしていたが、健康診断でついに要精密検査の結果が出てしまう。そこで「健康診断の数値を改善してお腹をへこませる。あわよくばイケオジにもなる!」ことを目標に運動をスタートする。
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見どころは夫の全力すぎるチャレンジの数々だ。挑戦するのは、スポーツジムに始まり、「大人の体力測定」「リレー形式のトレイルラン」、体力の限界を試される「ハーフマラソン」、さらには「男性バレエ」や「ボイストレーニング」まで、そのジャンルは多岐にわたる。
そして、そのすべてに妻であるぷりっつ氏が伴走する。笑いながらも夫の挑戦を温かく見守り、そして鋭くツッコむ夫婦のやりとりが本作でも炸裂する。普段から運動していなかった夫がヘロヘロになりながらも挑戦を続ける姿は、情けないけど応援したくなり、無理にカッコつけない姿に心をつかまれてしまう。
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また本作はその姿を笑って楽しむだけではなく、「年齢を重ねた自分の体と向き合う」というテーマも描いている。50代になると健康を維持していくのは気持ちだけではどうにもならない。体の変化を受け止めて試行錯誤していく姿は同年代の人には励みになるだろう。
もちろん、運動不足で何かをしなければと考えている人や、毎年の健康診断が怖い人すべてに刺さるはず。笑わせてくれながら、自分と向き合う勇気をくれる作品だ。
文=坪谷佳保
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