ダ・ヴィンチWeb

※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2026年6月号からの転載です。



『死刑にいたる病』や「依存症」シリーズなど、数々の犯罪サスペンスを手がけてきた櫛木理宇さん初の本格ホラー長編だ。というと「おや?」と思う人がいるかもしれない。櫛木さんには映画化された青春学園ホラー「ホーンテッド・キャンパス」シリーズという代表作があるからだ。


「『ホーンテッド・キャンパス』はあまりホラーを書いているという意識はないんです。ミステリー要素が強いし、怖いシーンがあってもラブコメによって中和されますから。今回はそういう“息継ぎ”なしで、思いきり怖い小説を書いてみました」


近年はホラーが大きな盛り上がりを見せ、令和のホラーブームと呼ばれるまでに。人間心理の暗部をえぐるような作風で知られる櫛木さんがホラーに本格参入したのも、こうした動きと無関係ではないだろう。


続きを読む