ダ・ヴィンチWeb


『ひとごとごと』(オカヤイヅミ/KADOKAWA)は、「結婚するか」「子どもを持つか」という人生の選択によって分類されてしまう近未来を舞台に、人との関わりが整理されすぎた世界で人間はどんな感情を抱くのかを描いた作品である。


舞台となるのは、震災後に合理性を追求した結果、人々が3つの地区へと分断された社会。子育て世帯が暮らす「文教地区」、労働者たちが集まる「商業地区」、そして高齢者たちが余生を送る「保養地」。結婚するかしないか、子どもを産むか産まないかの選択によって、人々はそれぞれのコミュニティへ振り分けられていく。合理的で優しくも思えるこの線引きは、やがて人間関係から「偶然」や「余白」を奪っていく。


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