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ホラーとミステリーを横断しながら、読者の胸にじわりと残る“怖さ”を描き続けている作家、阿泉来堂さんと嗣人さん。民俗的なモチーフ、心の襞に分け入る人間描写、そして魅力的なキャラクター――その共通点から、両者を並べて語る読者も多いのでは。


初対談となる今回は創作の出発点から恐怖の原風景、そして「怖さ」を物語へ変える方法まで、じっくり語りあっていただきました。


読みたい本が見つからなかったから、自分で書くしかない


――お二人が小説を書きはじめたきっかけから教えてください。


嗣人さん(以下、嗣人):僕は16歳のときです。上遠野浩平先生の「ブギーポップ」シリーズと出会ったのが大きかったですね。それまであまりライトノベルは読んでいなかったのですが、あの作品には“剣と魔法”ではなく日常の延長線に怪異がある。そこに一気に引き込まれ、自分もこういうのを書いてみたいな……と。巻末に電撃大賞の募集要項があり、「(締め切りまで)あと2週間あるなら書けるかもしれない」と思って短編を書きました。それが最初です。


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