
シタ夫と不倫相手に立ち向かうサレ妻。不倫をテーマにした作品では珍しくない設定だが、フィクションとはいえどこまで人は愚かになれるのだろうかと考えさせられる作品が『あなたの旦那が欲しい』(なしえマミ〜/KADOKAWA)だ。
主人公・三輪ゆりは専業主婦。バツイチの夫・和樹と結婚し子どもにも恵まれた生活を送っていたが、ひとつ悩みを抱えていた。和樹の女癖の悪さだ。3カ月前のある日、自宅でスマホをいじっていた和樹があやまってスマホを床に落としたことで、ゆりは和樹が夜の店で働く女性とやり取りをしているSNS画面を目撃する。激しく和樹を責めるも逆ギレされてしまいまともに話せない状況に。だが和樹は後日、自分の夜勤表をゆりに見せ、これまで毎日のようにしていた夜遊びをパッタリとやめて早く帰宅するようになる。
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しかし今度は、会社のゴルフだ友人とバーベキューだと言って、和樹は外出する休日が増えていく。もちろん新しく見つけた不倫相手・ヒメカと会うための口実なのだが、夜遊びがなくなったことでゆりは少し安心していた。やがてある日の外出理由がようやくウソだったことを知り、再び和樹を追及することになる。
自分の老後のために妻子を手放したくなく、そしてどんなに女遊びを繰り返そうが生活していくために妻は離婚を選ぶはずがないと思い込んでいる和樹。この反吐が出るクズっぷりにヒメカの狂気が加わり、ゆりは徐々に追い詰められていくのだが――。
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和樹とヒメカからの攻撃に敢然と立ち向かうゆりの姿は格好いい。あの手この手で自分勝手な欲望を満たそうとするクズ人間との戦い方のお見本を見ているようだ。勧善懲悪を描く不倫断罪ストーリーがお好みなら、ぜひ手にとってほしい作品だ。
文=nobuo
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