
『不倫撲滅委員会 裏切るヤツは許さない』(セイナ:原作、サトウチセ:漫画/KADOKAWA)は、夫の浮気やモラハラに、真正面から立ち向かう女性たちの姿を描いた、友情と制裁の物語だ。
主人公は、元女子高手芸部で同期のジュリ、セナ、秋子、冬美4人。それぞれが浮気やモラハラといった「結婚の闇」を経験してきた女性たちだ。手芸部出身という一見おとなしそうなイメージがミソで、針と糸で布をつなぎ合わせるように、彼女たちの絆もまた長い時間をかけてしっかりと縫い合わされてきた。その絆が、不倫男たちを追い詰める武器になる。
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物語の発端は、秋子に起きたある出来事だ。買い物中の冬美が、秋子の夫が見知らぬ女性と肩を組んで歩く姿を目撃したのである。夫を信じたい気持ちに揺れた秋子だったが、彼のスマホを確認したことで不倫を確信する。
そこから4人が動き出す。ギャラ飲みへの潜入、不倫相手のSNSの特定、企業へのリーク。仕事のストレスを言い訳に開き直り、妻を「ちょろい」と見下すクズ男を着実に追い詰めていく。どんな結末が待つかはぜひ本編で確かめてほしいが、スマホ一台で化けの皮がはがれるシーンなど、この時代ならではの戦い方に思わず膝を打つだろう。そして痛快なだけでなく、「こうやって追い詰めるのか」という説得力があるのだ。
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そしてこの作品の真髄は、単純な「やられたらやり返す」ではないところにある。彼女たちを突き動かすのは、怒りよりも先に「仲間を守りたい」という気持ちだ。だから読後は、胸のすく爽快感と友情の温かさの両方が残るのである。
我慢が美徳とされてきた時代はもう終わり。4人が見せる笑いと友情がそう宣言しているような本作を読むと、結婚生活に抱いていた胸の奥のくすぶりを消してくれるような感覚を味わえるだろう。
文=ゆくり
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