
2匹の猫と暮らす40歳独身の安達珠子。ある日インフルエンザで倒れたことをきっかけに「自分にもしものことがあったら飼い猫たちはどうなるのか?」という不安に駆られ、婚活を決意する。しかし性欲がなく、子どもも欲しくない珠子を理解してくれる人はなかなか現れない。そんな中、保護猫施設のボランティアを一緒にしている男性・篠田雅が同じことを考えていることを知り、勢いでプロポーズしてしまう珠子。意外なことに雅からの返事はOK。猫好き同士の交際0日婚が始まるが……。
自身も猫を飼っているマンガ家・たけみゆき氏が友人から聞いた話を基に描いたという『ねこ婚 猫のための交際ゼロ日婚』(KADOKAWA)。猫マンガとしての魅力がたっぷりなのはもちろん、「猫のため」という利害から始まる恋愛抜きの結婚生活を描くことで、これまでの家族の形にしばられず、誰かと一緒に生きることの魅力を描いた作品だ。
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たけさんにマンガのことから結婚生活を維持する秘訣、猫を飼う覚悟など、さまざまなお話を伺った。
――たけさんご自身も結婚生活についての悩みはあると思うのですが、作品に反映されているところはありますか?
たけみゆきさん(以下、たけ):主人公・珠子の夫である雅は結構冷静というか、いつもスンとした人なのですが、私の夫にも似たところがあるなと思っています。珠子が親切心をスッとかわされるシーンは、私自身似たような状況でヤキモキした経験から生まれました。その時のことを思い出して描いたからこそ、リアリティが生まれたのかなと思っています。でも、私は珠子と違ってすぐにヤキモキしたことを本人に言ってしまいますね(笑)。
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――察してもらうのではなく、してほしいことをしっかり伝えたんですね。
たけ:そうですね、思っていることややってほしいことは、言葉に出して全部伝えるようにしています。私自身、察するのが苦手なんです。だから、夫には「私がお化粧して『どう?』って言ったら『可愛い』と言って」と、とにかく具体的に話しています(笑)。「私も察してって言わないから、そっちも察してほしそうにしないで」という話し合いをして、結婚生活を続けてきました。
夫は喧嘩をしても話し合うというよりは時間で解決するタイプなのですが、その間何も言わないんですよね。放っておいてもらえたら自分で機嫌を取り直すとはいえ、私は無言で不機嫌になられるのが嫌なんです。不満でも何でも言ってもらった方がいいので、できるだけ話し合うようにしたいと思っています。
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――リアクションが欲しいということだけでなく、どんな言葉が欲しいのかまで具体的に伝えていらっしゃるんですね。
たけ:そうなんです。夫とのちょっとしたすれ違いに不満を感じて、「ちゃんと伝えなかったこちらが悪かったのか?」と後から悩むのも面倒なんですよね。こうしたすれ違いを埋めるために、買い物をお願いする時も商品のメーカー名からサイズまで先に全部伝えるようにしています(笑)。
取材・文=原智香
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