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『お母さんのおむつを替えた日 ヤングケアラーの見つけ方』(一ノ瀬かおる:著、福田旭:協力/竹書房)は、あまりにも過酷な「孤独な介護」の実態を、ひとりの青年の人生を通して描いたコミックエッセイである。


主人公・旭は、幼い頃に父親を亡くし、母親とふたりで生きてきた。母親はお好み焼き屋を営みながら、神仏や先祖の声を聞く「相談役」として周囲から頼られていたが、家計は常に苦しかった。旭は物心ついたころから、友達や学校行事よりも「家のこと」を優先するよう教え込まれていく。母親と父方の親族との関係も複雑で、遺産相続の話し合いを中学生の旭が一人で担うなど、「子ども」であることを許されないまま成長していった。


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