
シンプルで温かみのあるタッチで、日常のことをほのぼのと、ときに深い洞察を交えて描く作風で人気の益田ミリ氏。『スーパーマーケット宇宙』(益田ミリ/KADOKAWA)は、雑誌『ダ・ヴィンチ』で7年間連載していたものに描き下ろしを加えて書籍化したもので、スーパーマーケットに並ぶさまざまな商品を見ては、宇宙規模のオモシロ空想を展開したり、子どもの頃に思いを馳せたりするという、本作も益田ワールドが全開の一冊となっている。
本作は見開き1ページで完結するエピソードが並び、それぞれに『惑星「芽キャベツ」』『惑星「乾麺」』とタイトルが付けられており、益田氏がスーパーマーケットという宇宙に行き、気になった惑星=商品に降り立つイメージで構成されている。例えば「芽キャベツ」の話では、芽キャベツと普通のキャベツのなり方の違いに驚き、そこから手のひらサイズの宇宙人と地球人が交流したらどうなるか?といった空想を展開。また「豆乳」の話では、豆乳をカゴに入れながら台湾旅行で飲んだ豆乳の美味しさを思い出し、そこから「もし月にスーパーマーケットができたら……」と考えるなどだ。そんな益田氏独特の想像力を楽しみつつ、「自分もたまにこういう空想をするな」と思う人は多いはずだ。