
わが子に算数が得意になってほしいと考えているパパ・ママは多いだろう。算数は単純な計算を無意味に繰り返す学問ではない。算数の問題を解くには、これまで学んできたすべての知識を頭に浮かべ、そのなかから必要なものだけを選んで、適切な方法を適切な順序で用いることが必要だ。そのような道のりを通じて育まれる論理的思考力は、算数のみならず、ほかの科目でも大いに役に立つ。
何かを好きになるか嫌いになるか、得意になるか苦手になるかは、出会い方による部分が大きい。小学生のときに算数に苦手意識を持った子どもが、中学に入って数学が得意になる例はほとんどないだろう。だとしたら、親にできるのは、子どもが小さいうちに「算数っておもしろい!」と思えるきっかけを与えることかもしれない。
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そんなきっかけのひとつになりそうなのが、全世界累計3000万部を突破するベストセラー「科学漫画サバイバルシリーズ」を手掛けた制作チームによる算数まんが『算数アドベンチャーまんがシリーズ ひらめけ!算数ドカン! 三角形のナゾにいどめ!』(リュ・ギウン、ホン・ジェチョル:作、ムン・ジョンフ:まんが、あきとんとん:監修/KADOKAWA)だ。
主人公のドキは大の算数嫌いでテストではクラスのビリだが、実は他のクラスメイトとは違う、ある意味天才的な頭脳を持っている。ある日、ドキはアメリカにいる両親からもらった最新型ゲーム機で、まるで現実のような仮想現実「Math World」の中に迷い込んだ。ドキと、幼馴染で優等生のダルレは、仮想現実で出会った妖精ジニの出す問題を解き、人工知能プログラムのシルファーに挑むことになる……。
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フルカラーのまんがはハラハラドキドキのストーリー仕立てで、笑えるシーンが盛りだくさんなので、算数が苦手な子も楽しんで読むことができそうだ。「迷路で道を見つけるにはどうすればよいか?」「手に持っている棒だけで、とてつもなく大きなピラミッドの高さを測ることができるのか?」といった問題に向き合い、ドキと一緒に仮想現実を冒険するうちに、算数の知識や考え方が自然と身につくようになっている。

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まんがの内容に関連したコラムやクイズがたっぷり掲載されているのも本書の魅力だ。コラムやクイズはチャレンジングなので、親子で一緒に挑戦して理解を深めてみてほしい。
筆者の娘が小学生の頃を思い出してみると、単純な計算問題をこなすときは退屈そうだったが、算数の難しい問題を諦めずに長い時間をかけて粘り強く解決したときは目を輝かせていた。「自分で解けた!」という達成感が自信につながり、より高度な問題に挑戦する原動力になったのだろう。
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そんな娘は、この春、国立大学の理系学部を卒業した。もちろん、彼女自身の努力による部分が圧倒的に大きいのだが、小学生のときに「算数っておもしろい!」と思えるきっかけを与えられたことは、親として多少誇ってもよいのかもしれない。
KADOKAWAの児童書ポータルサイト「ヨメルバ」では、本書の試し読みが公開されている。「うちの子、興味を持つかな?」と気になる方はぜひ一緒に読んでみてほしい。
文=ayan
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