
人気イラストレーター・しばたまさんが手がける『しばたまが聞いた! 本当にあったすごい話』には、背筋が凍るようなゾッとする話も多数収録されている。本稿で紹介するのは、近所に住むお兄さんにまつわる話だ。いつも優しく、プレゼントまでくれる彼。しかし、その裏には思いもよらない一面が隠されていた。
これは、体験談を寄せた女性が8歳のときの出来事。毎年お盆になると祖父母の家に帰省していた彼女は、人懐っこい性格もあって町の人たちから可愛がられていた。中でも、とくに目をかけてくれていたのが、祖母の家の隣に住むお兄さんだった。
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彼は虫の標本作りが趣味で、帰省するたびにプレゼントしてくれたという。しかし彼女は虫が苦手。本心では嬉しいとは思えなかったが、仲良くしてくれる相手に「いらない」とは言えずにいた。そしてある時、部屋にたまった標本をいくつか処分しようとしたところ、標本の中に“不審なもの”が見つかって――。
普段見せる優しさの裏に、まさかの本心が隠されていたというゾッとする体験談。実話であるという前提がいっそう恐怖感を際立たせ、そこに緩急自在なしばたまさんのタッチが重なることで、気味の悪さがじわりと広がるエピソードに仕上がっている。
フィクションでは味わえない臨場感こそが、本作の大きな魅力。日常に潜むリアルな“非日常”を、ぜひその目で確かめてほしい。
文=ハララ書房
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