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江戸川乱歩賞は、1954年より江戸川乱歩の寄付を基金として日本推理作家協会によって、推理小説を奨励するために制定された文学賞。推理作家の登竜門として知られるこの賞は歴史があり、西村京太郎や皆川博子も受賞作家のひとりなのだ。本記事では、最新の受賞作品からさかのぼり、歴代江戸川乱歩賞作品を一挙紹介!ぜひチェックしてみてはいかがだろうか。


第71回 殺し屋の営業術



殺し屋の営業術


「営業ノルマ」は、2週間で2億円。


稼げなければ、全員まとめて地獄行き。


〈あらすじ〉


営業成績第1位、契約成立のためには手段を選ばない、凄腕営業マン・鳥井。


アポイント先で刺殺体を発見し、自身も背後から襲われ意識を失ってしまう。


鳥井を襲ったのは、「ビジネス」として家主の殺害を請け負っていた「殺し屋」だった。


目撃者となってしまった鳥井は、口封じとして消されそうになる。


絶体絶命の状況の中で、鳥井は殺し屋相手に「ここで私を殺したら、あなたは必ず後悔します」と語り出す。


第70回 遊廓島心中譚



遊廓島心中譚


幕末日本。幼いころから綺麗な石にしか興味のない町娘・伊佐のもとへ、父・繁蔵の訃報が伝えられた。さらに真面目一筋だった木挽き職人の父の遺骸には、横浜・港崎遊廓(通称:遊廓島)の遊女屋・岩亀楼と、そこの遊女と思しき「潮騒」という名の書かれた鑑札が添えられ、挙げ句、父には攘夷派の強盗に与した上に町娘を殺した容疑がかけられていた。伊佐は父の無実と死の真相を確かめるべく、かつての父の弟子・幸正の斡旋で、外国人の妾となって遊廓島に乗り込む。そこで出会ったのは、「遊女殺し」の異名を持つ英国海軍の将校・メイソン。初めはメイソンを恐れていた伊佐だったが、彼の宝石のように美しい目と実直な人柄に惹かれていく。伊佐はメイソンの力を借りながら、次第に事件の真相に近づいていくが・・・・・・。


第70回 フェイク・マッスル



フェイク・マッスル


あらすじ


たった3ヵ月のトレーニング期間で、人気アイドル大峰颯太がボディービル大会の上位入賞を果たした。SNS上では「そんな短期間であの筋肉ができるわけがない、あれは偽りの筋肉だ」と、ドーピングを指摘する声が持ち上がり、炎上状態となってしまう。当の大峰は疑惑を完全否定し、騒動を嘲笑うかのように、「会いに行けるパーソナルジム」を六本木にオープンさせるのだった。


第69回 蒼天の鳥



蒼天の鳥


歴史に埋もれた鳥たちが、いま羽ばたく。


大正十三(1924)年七月、鳥取県鳥取市──。


主人公の田中古代子は、女性の地位向上を目指し「新しい女」の潮流を訴える女流作家である。本格的に作家として活動するため、娘の千鳥とともに鳥取から東京に引っ越しをする予定を立てていた。移住直前のある日、古代子は千鳥と共に、活動写真「兇賊ジゴマ」を観るために鳥取市内の劇場「鳥取座」に向かう。ところが観劇中、場内で火事が発生。取り残された古代子と千鳥が目にしたのは、煙につつまれる舞台上に立つ「本物」の「兇賊ジゴマ」であった。逃げようとする二人の目の前で、ジゴマはひとりの男を刺殺し、逃亡する。命からがら鳥取県気高郡浜村の自宅に逃げ帰った古代子と千鳥であったが、一息つく暇もなく、再び謎の人物に襲われるのだった。


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