
『夫の浮気相手は中学の同級生でした』(3cha/KADOKAWA)は、夫の不倫に苦しめられながら、自らの力で再生への道を歩んでいく女性の姿を描いたコミックエッセイ。著者・3cha氏がインスタグラムに寄せられた体験談をもとに描いた作品だ。
主人公・ちひろは、妊活で産婦人科に行って帰宅すると、誰もいないはずなのに物音がし、そして玄関に見慣れない女性の靴を発見する。泥棒かと思いながらおそるおそる家に上がると、リビングで女性もののワンピースがあった。そして次の瞬間、背後から突然肩をたたかれ驚くが、そこに立っていたのはなぜかパンツ一丁の夫・ひさしだった。仕事を早退したとひさしが説明していると、寝室から下着姿の女性・かおりが現れる。これには理由があると必死に弁解しようとする夫だったが、ちひろは激昂し家を飛び出してしまう。
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かおりの正体は、ちひろとひさしが通っていた中学の同級生で、そのころからちひろのことを嫌っていた。そのためこの夫婦の修羅場を「ラッキー」と考え、ふたりが別れ、自分がひさしを手に入れられるかもしれない状況になったことを喜ぶのだった。
かおりは浮気が発覚しても終始冷静な態度を見せており、焦るどころか楽しんでいるような姿を見せている。その理由は中学時代から彼女が持っている性分に起因しており、そして単にちひろのことが嫌いだったからというわけではない。加えてひさしは、昔から真面目な性格でおよそ不倫や女遊びには無縁と思われていたのだが、なぜこのふたりが不倫に至ったのかは、本書で確かめてほしい。
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信じていた夫に裏切られたちひろはその後、苦しみながらも復讐のために動き出し、そしてスカッとする結末を見せる。不倫夫との闘いと再生というテーマをストレートに描いているが、だからこそ、同じような悩みを持っている人に現状から立ち上がる勇気をくれるはずだ。
文=nobuo
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