ダ・ヴィンチWeb


我が子の幸せを願い、そのために全力を尽くすのが親の役割だ。「普通の家族」とはきっとそういうものだと思うが、現実にはその「普通」を与えてもらえない子どももいる。『さよなら毒家族 アルコール依存症の祖母の呪縛から解放されて私を取り戻すまで』(ゆめの/KADOKAWA)は、親として機能不全となった両親の代わりに祖父母に育てられた女性の、壮絶な半生を描いたノンフィクション作品だ。


主人公・ゆめのの両親は、父親の浮気とギャンブルのせいで仲が悪く、4歳のときに父親は蒸発、母親は自ら命を絶ったために、ゆめのは母親の実家の祖父母に引き取られる。ケンカばかりの両親から解放され安心したのも束の間、祖母は昔からアルコール依存症だったためシラフの日が数えるほどしかなく、祖父は世間体を気にして祖母に向き合おうとしない、こちらもまともな家庭ではなかった。そのためゆめのは思春期の頃には祖母の世話をするヤングケアラーとなり、そして日に日に言動がキツくなっていく祖母に心身が削られていくのだった。


続きを読む