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怪盗うみねこの事件簿 阿津川辰海/主婦の友社


「子どもには本好きになってほしい」「それも、私に負けないくらいのミステリ好きになってほしい」「親子で同じ本を読んで感想を言い合いたい」――そんなことを願う読書好きなお父さん・お母さんは少なくないだろう。かくいう私もそのひとりだ。子どもを本好きにするために、今のうちからとびきり面白い本に触れさせたい。では、どんな本を選んだらいいだろうか。


そんな人にこそオススメしたいのが、主婦の友社が立ち上げた子どものためのミステリ小説レーベル「ミステリ図書室」。このレーベルからは、人気ミステリ作家たちによる、子どもから大人まで楽しめるミステリが刊行されている。特に私が気になったのが、『怪盗うみねこの事件簿』(阿津川辰海/主婦の友社)。だって、「怪盗」と聞くだけで、つい心が弾んでしまうのが、我らミステリオタクではないか。しかも作者は『紅蓮館の殺人』(講談社)や『透明人間は密室に潜む』(光文社)で知られる新進気鋭の本格ミステリ作家・阿津川 辰海氏。阿津川氏初の“子どものためのミステリ小説”は親子で読みたい、大人も子どもも楽しめる1冊だ。


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