ダ・ヴィンチWeb

©河内遙/祥伝社 FEEL COMICS


片思いは楽しい、好きな人が近くにいるのは幸せなことだ。だが、全く相手にされないまま長く温め続けてきた片思いはしんどい。報われず、やめることもできないまま、呪いのように自分を縛り続ける。この複雑で切ない気持ちは、片思いをしている者同士にしか共有できない。『ムサシノ輪舞曲』(河内遙/祥伝社)は、そんな片思いのしんどさにそっと寄り添ってくれる物語だ。


蕎麦屋の息子・阿川龍平(25)は、“お隣のお姉さん”である武蔵原環(35)に、小さな頃から片思いしている。十代半ばで告白もしたけれど「家族同然の弟あつかい」な上に「10歳差」のせいで意識してもらえず、この10年、もはや諦めモードだった。そこへ突然、とぼけた色気の食えないテーラー・衣笠が環の前に現れ、恋が始まろうとしていた。“執着系片思い男子×惚れっぽい自然体女子×食えない男”が織りなす、大人のじれったい三角関係。2025年春にドラマ化され、最新第5巻が2025年7月8日に発売された。


続きを読む