
「何だか昔より行動力が落ちているかも」「年のせいかな」――そんなことを感じているアラフォー、アラフィフ、アラ還の女性たちに読んでほしいのが、月間800万アクセスの人気主婦ブロガー・カータンさんの『ビバ 女の古』(主婦の友社)。50代の明るく楽しい毎日を描く日常コミックエッセイだ。父親と姉を相次いで亡くしたカータンさんは、「思い立ったら即行動」とあらゆることに挑戦する。映画やドラマのエキストラに挑戦したり、憧れの松田聖子のディナーショーに出かけたり、マッスルショーで大はしゃぎしたり……。時に年齢を感じることもある。だけど、クヨクヨ悩むなんてもったいない! 読めば「年をとるのも悪いことばかりじゃないかも」と思えてくる。前向きな気分になれる。そんな本書はどのように生まれたのか。著者のカータンさんにお話を聞いた。
――本書では、カータンさんが「若いときのように『いつか』『いつか』詐欺はやめ!!」と、さまざまなことに挑戦する姿が印象的です。特に、映画やドラマのエキストラに挑戦する「エキ活(エキストラ活動)」に興味を持つ読者は多いのではないかと思います。
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カータンさん(以下カータン):先にエキストラに参加した友人が、定年退職を迎えた人たちが、部活感覚で生き生きとエキストラに参加している姿を見て、興奮気味に「時間ができたらエキ活やろうよ!」と誘ってくれました。「エキ活」は、エキストラ出演のために外に出て(時に遠征)、撮影現場という非日常を味わえて、自分が誰かに必要とされている喜びを感じて、さらに俳優さんにも会えるチャンスもあって、そして、自分の出た作品を見る楽しみもある。最近は時間がなく、新たなエキ活をしてないんですが、医療系ドラマの患者役、怪獣に追われ逃げ惑う人、そんな役をやってみたいです。エキストラならおばあさん役もたくさんあると思うので、これからの楽しみのため、元気でいようと思います。
――カータンさんが挑戦したその他のアクティビティも魅力的です。特に、気になったのは、歌の練習、ボイストレーニング(=ボイトレ)。まさか、ボイトレが誤嚥性肺炎の予防にもなるだなんて初めて知りました。ボイトレを習う楽しさはどういうところにあるのでしょうか。
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カータン:先生が伴奏してくれて、歌のレッスンをする、まるで『スター誕生!』の決勝大会に臨む昭和のアイドル気分です。別に歌手になるわけじゃないので、先生に怒られることもなく、下手でも先生はほめてくれます。この年で誰かにほめてもらえるなんて、ちょっと嬉しいじゃないですか(笑)。それに私は歌番組全盛期の世代なので、将来、デイサービス、ホームに入居した時、同世代の人たちと80年、90年代の歌謡曲を歌う時にも役立ちそうです。
――さまざまなことに挑戦するカータンさん。一方、「興味はあるけど…」「初心者だから恥ずかしい」などと躊躇してしまう人も多いと思います。その壁をどういう風に乗り越えていったらいいでしょうか。
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カータン:日本ハムファイターズ、日ハムを好きになった時、私もそれは思いました。選手のこともまだよくわからない、応援歌も歌えない私が「日ハムファン」と公言して、古参ファンの人たちにどう思われるか。ブログに書いても「にわか(ファン)は黙ってろ!」と言われるんじゃないかと……。でも、ファンの方々は優しかった! 「誰でも最初は初心者なんだから! 一緒に応援しましょう!」と温かく仲間に入れてくれました。壁を乗り越える言葉は「誰でも最初は初心者!」。少しでも興味のあることがあったら、習ったり、やってみたりしたらいいと思います。
取材・文=アサトーミナミ
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