お子さんの歯並び、お口の状態、気にしていますか?
やわらかい食事が当たり前になった今、口まわりの筋肉や飲み込む力が育ちにくくなっています。その結果、「出っ歯」「受け口」「ポカン口」などの歯並びの乱れが増加中。そこで注目したいのが、0歳からできる“お口の育て方”!
本書では、歯並びは遺伝だけではなく、ミルクの飲み方や離乳食の進め方でも大きく左右されると説きます。月齢ではなく「お口の発達」に合わせるという、新しい食事の進め方を提案。さらに、誤嚥を恐れて食材を細かく切りすぎると、かえって発達を妨げることもある──そんな盲点にも触れながら、一生もののきれいな歯並びを目指すための、冷凍保存できる離乳食・幼児食レシピを多数紹介しています。
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※本記事は『歯並びをよくする離乳食・幼児食 矯正しないために0歳からできること』(杉原麻美/日本文芸社)より一部抜粋・編集しました。

歯並びは遺伝? 予防できる? 直せる?
子どもの歯は、生後6〜9カ月頃から1本ずつ生え始めて、乳歯は2歳半〜3歳頃で生えそろいます。小学校入学前あたりで、乳歯が抜け始め、大人の歯である永久歯に生え替わります。前歯が永久歯に生え替わり始めてくるタイミングで、「あれ? なんか歯並びが悪くない?」「ガタガタしてる?」「生えてくるはずの歯が生えてこない!」「ちょっとしゃくれてるかも?」などと気がつくことが多いのではないでしょうか。そして歯科医院に行ってみると、「時すでに遅し」。歯列矯正治療を提案されたり、場合によっては抜歯が必要となることもあります。
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歯の生え方は、個人差があります。「どうせ、遺伝でしょ?」と考えたり、その子の歯が生えそろうのを待つために自然に任せてしまいがちですが、結果が出るまでケアしないのは言ってみれば「賭け」のようなものです。
歯科医として強く伝えたいのは、ママの妊娠期から、乳幼児期、学童期までの食事や習慣によって、遺伝の影響を最小限に抑えることができるということ。
たとえば、抱っこの仕方、授乳の仕方、離乳食や幼児食のメニューや食べさせ方など、「えっ、そんなことが?」と意外に思うことでも、少し気をつけてあげるだけで、悪い歯並びの予防になることがたくさんあるのです。つまり、親が気をつけてあげることで、一生ものの歯並びのケアができるのです。

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